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平和教育セミナー 2012 核と人間について考える 「知られざる内部被曝の脅威」

セミナーの内容とご参加者の感想を掲載しました。

第二部セミナー「内部被曝の脅威」の内容
ご参加者の感想 (匿名:抜粋)
ご参加のAさんからの感想
 2時間がアッという間でした。特に肥田医師の映画「核の傷」は衝撃でした。アメリカはいわば日本を、日本人を実験台として、原爆をおとし、その後の放射能による人体への影響を観察したという常軌を逸した行動。勝者も敗者も狂気に走り、人間が人間でなくなるのが戦争の恐ろしさであることを痛感しました。<>講演についても被爆地で活動した肥田医師だからこそ伝えることが出来る真実で、身に迫るものがありました。病院で診てもらおうと必死の思いで赤ちゃんを連れてきた母親。赤ちゃんが既に亡くなっている事実を告げられ、すぐに母親も息を引き取ってしまったとの話は何とも言えない悲痛さが胸をうちました。
今後も実体験をされた方の生の声(映像)を聞かせて頂きたいと思います。去年の被爆体験者の方のお話、お姿が今も忘れられません。
  自分の思い出したくない辛い過去を後世のために語り尽くす、その決意と覚悟に人の心は揺さぶられるのだと思います。
 また、現在の世界の現実を目で見てきた方の話も聞いてみたいと思います。今も続く戦争、紛争、そして国や民族間の対立、不平等や格差など真実を知り学ぶところから平和への戦いがスタートすると思います。
ご参加のBさんからの感想
 「内部被曝」をテーマにした映画「核の傷」では私達日本人がどのように「核」や「内部被曝」と向き合ってきたか、向き合わされてきたかを知り、「3・11以降を生きる」では肥田舜太郎さんの講演からこれからの日本で生きるということの道しるべを得たような気がしました。<>どちらの内容も現在の私たちの生活に直接結びつくテーマで、とても興味深く観させていただきました。
東日本大震災以降、私の中で、いや日本に住むほとんどの人の中で「内部被曝」の問題は、どこか遠くの世界の話ではなく、いつもすぐ隣りにある問題となってしまいました。政治家が事態は収束したかのような発言をしても、報道が今なお続く福島第一原発の放射能漏れや汚染の拡大を取り上げなくなったとしてもそれは変わらず私の傍らに不安と共に存在しています。
  そしてこの問題は私の世代だけでなく私の子供の世代まで確実に影響を及ぼすであろう問題です。私はいつか産まれてくる子供に、この国はあの事故以降、関東に住むのならば外部被曝を逃れられないこと、また瓦礫の広域処理や土壌や海水の汚染状況から内部被曝がさけられないことを伝えなくてはいけません。私や妻の身体も「内部被曝」に晒されていることから、子供になにかしらの影響が出る可能性だってある。未来を担う子供に産まれるなりそのような重荷を背負わせてしまうことに心が痛みます。
 さらにはこの問題はこの国に留まりません。原発事故の時に流れた(流した)放射性物質の総量は、NHKの番組によればおよそ15ペタベクレル(15×10の15乗ベクレル=1京5千兆ベクレル)という天文学的な数値に登ると言われています。この流された放射性物質が今後10年、20年でどれだけの影響を与えるか、目を反らさず向き合っていくしかありません。 およそ2500万トンもの震災瓦礫が2014年にはカナダやアメリカ西海岸に到達するとのことの予測もあるそうです。瓦礫と共に打ち上げられる汚染物のリスクが指摘されています。
「核エネルギー」が原発安全神話の名の下に、生活を豊かにしてくれると信じた時代があったなどという歴史を私の子供の世代は狂気と受け取ることとなると思います。私は、私達の世代は、震災や原発事故を体験し、「被曝」を体験し、これからの人生を生きる中で、次の世代を生きる人達のためにこの時代の証人となっていかなくてはいけないと思っています。 今回のセミナーを通じてそういった「核」や「原発」に対する考えを改めて見つめるきっかけとなった気がしています。
 この国の未来を子供達とするなら、その未来のために自分ができることは何なのか、どのように社会と向き合うべきか、など、考えていく必要があると感じました。
  一つ、今回のセミナーで希望を感じたのは肥田舜太郎さんの健康的なお姿でした。 映像の中とはいえ、あのお年であれだけ精力的に活動されている姿を観て、生きる道しるべを得たような気持ちがしました。 またこのような機会がございましたら是非参加させていただきたく思います。 ありがとうございました。
ご参加のCさんからの感想
 身近な放射線の有効利用(医療や農業の現場)に関する内容も取り上げていただくことで、知識が広まり、視点も広げられるのではないかと思います。<> 最近の新聞で、WHOが福島原発事故による健康への影響に関する報告書をまとめたとの記事があり、その中で、発がんリスクの明らかな増加は見られないという評価が記載されておりました。調査や評価の仕方も多々あると思いますので、複数の視点を知ることができるとありがたいと思います。(あくまで原発は反対です)
ニュージーランドのような非核国(原発も不保持)の理念や、取組等を勉強してみたい思います。


ご参加のDさんからの感想
 ABCC等に見る、原爆投下直後からアメリカが日本で行った行動を知り、強い憤りを感じた。<> 緻密な計画の上に原爆を投下し、その犠牲となって苦しむ人々を集め、治療を施すことなく死への経過を観察するという、正に未曾有の人体実験であり、ヒューマニズムのかけらもない行動だ。映画の中に、薬液に浸された、人間の臓器や胎児と思われる子供の死体が映し出されていた。そのようにして亡くなっていった方々の事を考えると、あまりにも無念でならない。また、アメリカがそのようにして行った研究内容が長期に渡って公表されることなく大衆の目から覆い隠され、さらに日本人による調査・研究に対し圧力がかけられていたというところにも、理不尽さを感じた。さらに、現代日本において、それらの事実があまり知られることなく、場合によっては歪曲され、美談として教えられているということを知った。
  原爆投下の悲劇を経験し、半世紀以上の時を経た福島で起こった原発事故に対する、日本政府や学者、専門家らの行動を考えた時、改めて核の持つ力の恐ろしさを感じる。結局アメリカが戦後日本でとった行動と同様に、事実を隠し、情報をコントロールし、犠牲は民衆が被るという構図を自ら繰り返している。核の力があまりに絶大だということの証左だ。結局、技術的にも理性的にも、人間にはコントロールしきれないものなのだと思う。これは、昨年のセミナーを拝聴した中での自分のひとつの結論でもあった。
  日本は今まさに、国政選挙の真っ最中である。政治家は、人命を直接脅かす原子力問題を、人気取りのための言葉遊びの具にするようなことは絶対にしてはいけないし、自分自身、有権者として一段と厳しい目で見つめていきたい。
  最後に、今回のセミナーを通し、改めて「核と人間について考える」機会をいただき感謝しています。次回も楽しみにしております。ありがとうございました
ご参加のEさんからの感想
 ご自身が被曝された医師が、現在もご存命で活躍されていることに驚きました。自らの体の感覚、症状を専門家として分析し、内部被曝について告発されているのは説得力があります。<> 内部被曝に対する知識を得ることができれば、放射性物質を地球に振りまく施設(兵器、発電所)は、早急に限りなくゼロに持って行くべきだとの意見が、もっと広がるはずだと思います。しかし、科学的根拠が明確ではないとの理由からでしょうか。相変わらずマスコミは内部被曝による健康被害について本気で報道をしようとしません。
 3.11後の今でさえ、多くの人は原発と自分の健康について、直接結び付けて考えることは少ないと思います。日々の食事から放射性物質を取り込むことにより、低線量+長時間による被曝が健康を蝕む可能性について、しっかりと認識する必要がります。その意味で、加速度的に動植物の中に放射性物質が濃縮される生物濃縮について、もう少し説明があったら、内部被曝の恐ろしさをもっと身近に感じることができたかもしれません。
 総被曝時代にあってどのように対処すべきか、最後に説明があったのは、とても親切だと思います。不安を煽る説明だけではなく、具体的に生活の中で何が出来るか教えていただき、安心することができました。被曝しながらも現在もなお長寿で活躍されている肥田医師の体験に基づいた知恵であるが故の説得力だと思います。女性の方々は、どう身を守るかとの具体的な話に一番関心が高かったようです。フォーラムのホームページから、生き方の7箇条や食べ物のページを印刷し、各家庭の台所に貼っておくようにします。
 
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