ニューヒューマニズム・フォーラム・ヨコハマ
(会社名)トップ
2014年 年頭のご挨拶
明けましておめでとうございます。 

2014年 元旦
 
 昨年出会った本の中で深く心に残った一つに品川正治著の『戦後歴程-平和憲法を持つ国の経済人として』があります。<>品川さんは利益優先の経済界の中で、経済同友会終身幹事として人を大事にし、憲法9条の旗を守り抜いた稀有な存在でした。
「閉塞感が強まる中で、強硬な政治が歓迎され、ファシズムを指向する動きさえ出てきている。この国を再び戦争のできる国にするため、憲法9条を骨抜きにしようとする動きも続いている」と日本の現状を憂いつつ、昨年8月29日の逝去直前の8月10日に書かれたあとがきを、「私はまもなくこの世を去る。後の世代の方々には、9条を守りつづけ、日本の平和、東洋の平和、アジアの平和、そしてアメリカを含め世界の平和の先頭に立っていただきたいと願うばかりである」と結ばれています。 
  アベノミクスによる経済成長の風潮に浮かれている間に、特定秘密保護法案が強行採決され、A級戦犯が合祀されている靖国神社を安倍首相が参拝しました。国民よりも国家を優先する現政権の正体が顕になってきたように思います。究極の目標が憲法改正にあることは明らかです。
  私たちNPOは「あらゆる人種、民族、宗教、国家等の違いを超えた人間としての共通基盤を示すヒューマニズムを基調に、国際協力と平和の推進を図り生命尊厳の世界の構築に寄与する」ことを目的としています。昨年11月には「核時代に日本国憲法を考える―ヒューマニズムの視点から―」とのテーマで平和教育セミナーを開催しました。ヒューマニズムの視点からみた日本国憲法の世界に誇る素晴らしさに、多くの参加者から賛同の声を頂き、私たちの活動の意義を強く感じました。
  故マンデラ大統領は「理解できる言葉で誰かに語りかければ、その言葉は彼の頭に入るでしょう。彼の言葉で語りかければ、その言葉は彼の心に届くでしょう。」と話しています。私たちも「10歳の少女が理解できる言葉で」をコンセプトに、品川さんが実現を志した「人が人らしく生きられる社会」を目指し微力ながら力を尽くしたいと念願しています。
 本年も皆様にとって素晴らしい一年となりますよう心からお祈り申し上げます。


 
<>

特定非営利活動法人 ニューヒューマニズム・フォーラム・ヨコハマ(神奈川県総第1026号)